「高付加価値なサービスを作ったのに売れない…」
そんな悩みを抱える経営者の声を、最近よく耳にします。サービスの質には自信がある。なのに売れない。改善しても結果が出ない。そんな“負のループ”に陥っていませんか?
実は、その原因はサービスの中身ではないことが多いのです。
■「高付加価値サービス」=売れる、ではない
最近、多くの経営者から「高付加価値のサービスを考えている」「価格競争から抜け出したい」という話を聞きます。
確かに、低価格競争に巻き込まれず、利益率の高いビジネスを目指すのは正しい戦略です。
しかし、実際には、その“高付加価値サービス”が売れていないケースが非常に多い。
売れない理由を「サービスの魅力が足りないから」と考え、内容を修正したり、全く新しいサービスを考え直したり。
社長一人が、商品やサービスを“磨く”作業に夢中になってしまうのです。
でも、そこに大きな落とし穴があります。
■問題は「中身」ではなく「伝わっていない」こと
正直に言えば、サービスの内容を変えても意味がない場合がほとんどです。
なぜなら
従業員が、そのサービスの価値を理解していない
売り方をわかっていない
これが一番の問題だからです。
社長だけが「これはすごいサービスだ」と思っていても、現場のスタッフがその価値を説明できなければ、お客様に伝わるはずがありません。
■社長一人で走っても、売上は上がらない
高付加価値なサービスを作ること自体は悪くありません。むしろ戦略的にとても重要です。
しかし、それを社長だけで推進してはいけません。
「従業員を巻き込む」ことが何より大切です。
・なぜこのサービスを開発したのか
・どんなお客様に届けたいのか
・お客様にどんな価値を提供できるのか
・どうやって売るのか
これらを、社長が現場のメンバーにしっかりと共有すること。
全員が同じ目線で動けてこそ、「高付加価値サービス」ははじめて成果を出すのです。
まとめ
高付加価値サービスが売れないのは、サービスの質が悪いからではなく、社長だけが理解していて、現場に落とし込まれていないからです。
「サービスを変える」のではなく、
「現場を巻き込む」ことから始めましょう。
そうすれば、売れない原因は必ず解消できます。
社長一人のがんばりではなく、チーム全体で売れる仕組みをつくること。
それが、これからの時代に求められる「高付加価値」の本当の意味なのです。